翌日、紗羽は“舜くんの家族との対面、頑張るんだよ”という言葉を残して、蓮くんと帰っていった。


正直、自信ない。


舜がどれだけ頑張ってくれたとしても、あたしに子供がいることは変わらないし。


親にとっては、やっぱり複雑だと思う。


でも会うからには、胸張って“息子と娘です”って言いたいし、これがあたしなんだって知ってもらいたい。


優太がいて今があるんだってことを誇りに思いたい。






そして……


緊張の日がやってきた。


舜の大学の卒業式が終わって、最初の休日の今日、舜の家族に会う。


結局すぐには行けなくて、舜が“家族に会ってほしい”と言ってから、二ヵ月以上が経っていた。