「笑ってくれるかな。俺と絢華の邪魔をするなって怒ってるかも」


「ないない。優太は紗羽のことも妹のように可愛がってたじゃん」


「ふふ、そうだね。優太さんはそんなこと言わないね」




懐かしいな。


高校の時、優太と二人でいることも多かったけれど、紗羽と三人でいることもたくさんあった。


優太はあたしの親友も大切にしてくれていた。




『絢華にとって大切な人は、俺にとっても大切な人』




と言って。


そんな優太が大好きだった。


優太がついたやさしい嘘のおかげで、短かったけれど、あたしは優太と幸せな家庭を築けた。


蒼太と優華という宝物まで授かった。


あたし……


幸せだったよ。


優太……


ほんとにほんとにありがとう。