☆一番星☆

「う、そ」


「ほんとだよ」


「えっ、だってあたしには、親がいないからって、自分一人で学費は稼げないからって……」


「絢華、優太さんは推薦だったから、大学から学費はちゃんと出たんだよ」


「……」




知らなかった。


優太はあたしのせいで夢を諦めたってこと?


そんなのって……




「絢華、今“あたしのせいで…”って思ったでしょ?」


「何、で?」


「優太さんは絢華が“自分のせいで夢を諦めた”って言うのをわかってたから。……絢華のためのやさしい嘘だったんだよ」




優太……


優太の遺影を見ると、大好きな笑顔でこっちを見ていて……


今にも“絢華”と言いながら、その額から飛び出してきそうな気がする。




「絢華は優太さんと一緒に過ごして、幸せだったんでしょ?」


「うん」


「じゃあ、優太さんの夢は叶ったんだから、そんな顔しないでよ?」


「うん」


「じゃあ、三人でバスケしといで!」