「日付がかわる頃、紗羽さんから連絡もらって」


「紗羽から?」


「ん、……“絢華が潰れたから介抱お願いします”って」




紗羽は、最初から舜を呼ぶつもりだったんだ。


やられた。


泣いていたの、バレてるよね。




「絢華、ごめんな。俺、自分のことばっかで、絢華の気持ち全然考えてなかった」


「ううん。……あたし、凄く嬉しかったんだよ」


「なあ、絢華は嫌がるかもしれねぇけど、……今度、俺の家族に会ってくんねぇ?」


「えっ」


「ちゃんと話したんだ。結婚を考えてる人がいるって。絢華のことも蒼太と優華のことも、包み隠さずすべて話した」


「……」


「絢華のことは、俺が絶対に守る。時間がかかっても、必ず説得する」


「……」


「不安?」


「うん」




舜はあたしをぎゅっと抱き締めた。