「なぁ絢華、明日なんか予定あんの?」


「え?」


「カレンダーに丸ついてっから」




舜が指差してる先は、18日に付いている赤い丸。


10月18日……


明日は……


優太の誕生日。


生きていれば、26才。


その赤い丸を眺めていると……


涙がホロリと出てきた。




「絢華?」




ホロリと流れた涙が、いつの間にかポロポロと出てくるようになって……




「どうした?」




舜は、突然泣きだしたあたしの傍に来て、ぎゅっと抱き締めた。




「ごめ…」


「何で謝んの?」




この日は優太の誕生日だけど……


ちょうど六年前……


あたしが優太から、1番幸せな言葉をもらった日、……でもある。