「ごめん。……てか、マジ?」


「うん」


「そっか、そうなんだ。絢ちゃん、良かったね」


「うん、ありがとう」




麻衣ちゃんが言う“良かったね”は“彼氏ができて”……じゃなくて、“前へ進めて”……だと思う。


麻衣ちゃんはこうやって、あたしの気持ちをわかってくれるから何でも話せる。


心から喜んでくれるしね。




しばらくしたら、運動会の開会式が始まった。


かけっこ、リズム、玉入れ、綱引き……


蒼太と優華の一生懸命な姿に笑みがこぼれた。


時々こっちを見て、笑顔で手を振る姿を見ていると、ほんとに可愛くて……




でも、蒼太の笑顔は……


日に日に優太に似ていくんだ。