お腹の中にいる子が女の子だと知って、優太はメチャクチャ喜んでいた。


買い物へ行くごとに、ピンクの服を買ってきたりして、誕生をほんとに楽しみにしていた。


結局優華との対面は叶わなかった。




蒼太の名前は優太から一字とって付けたから、優華の名前はあたしの名前、絢華(アヤカ)から一字とってつけようねと話していた。



梨華、美華、沙耶華、涼華、華恋……



候補はたくさんあった。


でも優太が亡くなって、約2ヵ月後に生まれた赤ちゃんを見て……


どこからどう見ても、優太にそっくりな赤ちゃんを見て……


優太からもとりたいって思った。


だから、優太の“優”と絢華の“華”で『優華』と名付けた。