今になって物凄く後悔してる。


何であんなに傷つけるようなことを言っちゃったんだろうって。


言ってしまったことは取り消せないし……


あの子達の心の傷も、消えない。


もっとよく考えて、言葉を選んで、慎重に話すべきだったんだ。




「何があった?俺で良かったら聞くよ」


「でも……」




いつものように接してくれる隼人さんに、つい話してしまいそうになったけれど、隼人さんには、もう頼っちゃいけないんだ。




「兄貴なんだろ?」


「えっ」




ずっとうつむいていた顔をあげた。




「絢華ちゃんにとって俺は、兄貴なんだろ?話してみ?」




兄貴……


お兄ちゃん……


実際あたしにお兄ちゃんがいないから、兄というものがどういう存在なのかわからない。


でも……


こういう時に支えてもらったりする存在なのかな。