それから少女は
ある医者と
その息子に会いました。


息子は交通事故に遭い、命は助かったものの両腕をなくしました。
医者は息子に跡を継がせたいと思っていましたが、息子には患者を治療するための腕がありません。


「どうかお助けください…」


医者が泣きながら言うので
少女は息子に自分の細い腕をあげました。