アナグマさんの動物記【Cat】




「そういえば……君、メロウの世話にばかり気を取られて、雨に降られた自分のことは、放っときっぱなしじゃないのかい?」
「あ……拭くの、忘れてました」

どうりで冷たいと、なんて抜けたことを言いながらジャケットを脱ぐ従者に、アナグマは頭を抱えた。
上着の下のシャツはすっかりびしょ濡れで、ディーの華奢な体にぴたりと貼り付いてしまっている。

溜め息を吐きながら、アナグマは奥を指差した。

「今すぐに、お風呂に入ってきなさい」
「え? でも」
「いいから。仔猫に気を遣って走って帰って来たのに、君が風邪を引いたら元も子もないでしょう」