私、何か睨まれるような事やっただろうか?
美砂と居るところだって邪魔してないし、
男子に美砂の事聞かれても適当に答えている。
自分でも気づかない内に朝倉君を怒らせてるのだろうか?
わからない……
今までの美砂目当ての男子とは違っていて、
朝倉君がどう行動したいのか、何を思っているのかわからなくて、
私にはどうもできない。
その日の放課後、帰宅部の私はトボトボとゆっくりした足取りで廊下を歩いていた。
「中山…」
「……朝倉君?」
下駄箱で靴を取り替えてる最中に呼ばれれば、朝倉君が入り口に立っていた。
モテる朝倉君だけあって、皆がチラチラ見ながら通り過ぎていく。
何か、美砂の事で聞きたい事でもあるのだろうか?