《完》パーフェクトウエディング*社長の花嫁は16歳*

俺は一人でワインを飲み、東京の夜景を眺める。



レインボーブリッジ、東京タワー、スカイツリーが一度に拝める絶景のロケーションの高層マンションに俺は烈と二人で住んでいた。



桐生家の御曹司として、俺は闇雲にここまで努力を重ねた。
今の社長の地位に就けたのは、親父の力ではない。
自分の力。


桐生家は実力主義の家系。


俺だって気を抜けば…危ない。



だから、『悪魔だ』と言われても、それを褒め言葉と解釈して、非情に振舞う。


でも、本当の自分はーーー・・・そうじゃない。




俺はグラスの中のワインを飲み干した。