「波里っているか?」
扉を開けた人物は早々に私を呼ぶ。
「あ、鈴木君だ」
「あー確かお前は…」
「九条亜美。あなたの席の列の一番前に座ってるわ」
「知るか」
どうやら見た目はカッコ良く、ワックスで頭をきちっと整えた好青年だが、口は悪いみたいだ。
「で、私に何の用?というより誰?」
私は2人の会話についていけないので用件だけ聞くことにした。
「はぁ!?お前、俺のこと知らねーの!?」
「うん」
亜美のセリフで名字が鈴木ってことは分かったけどね。
「はぁ…
そりゃあ冷時が手ぇ焼くわけだ」
彼はやれやれと言った感じで額に手を当てている。
「あ、もしかして風上君の知り合い?」
「クラスメートで友達だ、バーカ」
口悪っ!
"みたい"どころの話じゃない。正真正銘口が悪い。いくら顔がかっこ良くてもやっぱり性格で台無しだ。


