雪がハラハラと舞散る、東京の冬。
ぶるぶると体を震わせながら、重い足取りで駅に行く。

ゆるんだマフラーをキュッとしめ、女性専用車両を待つ。


・・・ん?
ハッとなって時計を見ると、
10分進んでいる。

あちゃー、うたた寝したみたい・・・。

寝不足がたたると、立って寝れるようになるんだなぁ・・・。

って、そんなのんきなこと考えてる暇ない。

周りにたくさんいた女性専用車両待ちだった人は、跡形もなく消え去っていた。

あーぁ、置いていかれちゃった・・・。

仕方なく、ちょうど来た普通の電車に乗り込んだ。