「え!?あっ…はい。 良くなりました…。」 「そう、良かったわ。」 おかしい…。 王子と会ったんじゃないの? まるで知らなかったみたいな反応…。 「次の授業の準備しなさいよ!」 そう言ってわたしは 保健室に向かった。 「失礼…します。」 保健室には高崎先生はいなかった。 きっと、職員室にでも 行ったんだろう。 私は、手前のベッドを見た。 「……っ。」 シーツがグチャグチャ。 寝てつくようなシワじゃない。 「そういうことね…。」 「どうされたんですか?」