昔から勘の良い私は、 本当に嫌いだった。 純に人を思ってる友達を 何回も、羨ましがった。 私は、 そんなことがなかった。 すぐに分かってしまっていたから。 私のことを思ってる人が…。 「隅田先生?」 「…ぇっ!!あ、私ったら…。」 いけないいけない!! 今が、先生してるんだから 昔の話なんて…。 「体調悪いなら、保健室貸しますよ?」 えっ…。 どうしてこの人は 私の心を浮つかせるんだろう…。 もっと… もっと… 好きになってしまう―――。