雨とバンビ。





「もう、何処にも行かない」


その言葉に、え?と首を傾げた。



「話すと長くなるんだけどもう雨じゃなくなった」



クスリ、笑うバンビの唇を塞いだ。



よく分からないけど、私はずっとずっとバンビと一緒なんだと思っただけで、ただ嬉しかった。



唇を離したら、



「4年たっただけで随分積極的になったね」



とバンビは笑った。










“梅雨は再びやって来る”










「大好き、バンビ」








「俺も、大好き」










   ―END―