それだけで、日に日にバンビを好きになっていくのが自分でも分かる。 柔らかい人柄に触れて、恋をしてしまった。 「……ねぇ」 恋心に堪らなくなって、口火を切る。 「なぁに?」 いつだって優しい眼差しを私にくれる。 「バンビの、名前は何…?」 私はバンビと呼んでるし、本当の名前は知らない。