「コーヒー飲む?」 「いい」 「ハルはいつも朝、機嫌悪いね」 康一さんはそう言って、私のほうにマグカップを押しやった。 お母さんは私のことが邪魔だったみたいだから、康一さんが引き取ってくれてすごく嬉しそうだった。 そして、私を引き取った康一さんもまた、すごく嬉しそうだった。 「高野先生に恩返しできる。ハルちゃんありがとう」 卑猥な考えは全くないみたいだった。