「ハル」 「ん?」 「あれ、ハルのクラスの横山?じゃない??」 心臓がドキンと音を立てた。 持っていたトイレットペーパーを落とすところだった。 「声かける?声かけるならここで別れようか」 「・・・いい」 康ちゃんはこうして、いつも気をきかせてくれるけど、私はそれが嫌だった。 私たちの関係を一番知られたくないのは康ちゃん自身だ。