「買いに行くよー」 「待って、ハルも行く!」 「自分のことハルとか言ってるし」 「言ってないし」 「言っとるよ」 淡い花柄のワンピースを身にまとい、私は康ちゃんの横を歩く。 「ねぇ、途中で本屋行きたい」 「じゃあ、駅行くか」 「うん」 茶色のショートブーツは3cmヒールがあって、少し大人なった気分にしてくれる。