走って着いたのは、黒松(kuromatsu)高校。
確か、大和も祥も留年してたはず。
そう、黒松は大和と祥の通ってる学校。
そして、私の弟子にしてくれと頼んできた、あの4人組もこの高校。
あいつらは私と同じ、高2。
「にしても…白銀に負けないくらい不良高だな」
校門で持ってきていたパーカーを羽織って、フードを被る。
フッと笑ってから、足を踏み入れた。
授業中⁇
大和や祥がマジメに受けるわけない。
もう一回くらい留年するじゃね⁇
適当に階段をのぼって、廊下を歩いていた。
「あっれぇ⁇どうしたの、白銀の子が」
声がした方をみれば、いかにも"ヤンキーです!!"というチャラいお兄さんが地面に座っていた。
仕方ねえ、コイツに聞くか…。
「…徳永大和と桃城祥はどこ⁇」
2人の名前をあげると、一瞬目を見開いてからバカにしたように笑われた。
「大和さんと祥さん⁇やめときな、あの人らに相手にして貰える訳ねえだろ。あの2人より、俺にしときなよー。ほら、フードとってさぁー」
立ち上がってフードに手を伸ばしてくる。
やっぱり、チャラい奴は嫌いだ。
フードを取ろうとしていた手を払う。
「いっ…‼てめえ…調子に乗ってんじゃねえぞ⁈」
結構痛かったらしいチャラ男は私に掴みかかろうとしてくる。
こっちは悩んでんの。
パンクしそうなの。
だから…2人に相談しに来たのに。
「うるっせえな。黙れや」
「なっ…‼」

