数分後、私は数百人の倒れ込んだ人の真ん中に立っていた。






「相変わらず、弱えー…」







返り血の付いた服が月明かりに照らされる。


今日は星が綺麗だな…。


そんな夜空を見て油断していた。




ジャリ…ッ







「⁈」







音に反応したけど、ナイフを持って突っ走ってくる奴を躱すには間に合わない。






「くそっ…!」






咄嗟に目を瞑って身構えたけど、痛みはやってこなかった。








「ったく…油断してんじゃねーよ…」




「悠…真」






そっと目を開ければ、ナイフを持った男の手を捻り上げている悠真がいた。