悠真を軽く睨んでいると、梓が私の側まで駆け寄ってきた。
「希沙!今日寄り道して帰らん?」
「いいよ」
「美味しいケーキ屋さん見つけてさ!希沙と絶対来よー思ってん」
楽しそうな梓を見て、私は微笑んだ。
「あ、希沙。今日って合同集会の日だったよな」
「あぁ。10日だしな」
ケータイをいじっていた悠真がいきなり振り返って聞いてきた。
空牙と雷空は月に一回、毎月10日に合同で集会をして、情報を交換している。
「俺、行けねぇからよろしく」
「おー、了解」
悠真が集会来ないって結構珍しいな。
まあ、総長だし来るのは当たり前なんだけど。

