殴り返すのも面倒くさくて、ただ避けていた。 「避けるだけかよ‼︎ホンマは弱いんやろ」 ギャンギャン吠える奴は、嫌い。 「黙れ」 ドカッ… 「うぐ…っ⁈」 バキィ… 一発目で腹を殴り、突き出てきた頭を思いっきり殴った。 地面に寝転がっている羽雲を見下ろす。 「なめてんじゃねぇよ」 「く…そ」 まだ喋れんのか。 そこそこやるな。 「さて、悠真も来たみたいだし。帰るよ」 視界にとらえていた悠真を見て、梓と美佳を連れて公園を後にした。