空牙の奴らが次々と私に頭を下げてくる。
…信じてもいいのかな⁇
また、楽しかったあの頃に戻れるのかな⁇
こんな私にまだ、みんなついて来てくれるのかな⁇
だんだん弱気になっていく私の肩が誰かにポンっと叩かれた。
振り返ると、そこには明杜の笑顔があった。
「すいません、廊下で1人待ってたんですけど。入って来てしまいました」
明杜は肩を竦め、悪戯っ子のように笑ってみせた。
「明杜…」
「希沙さん。弱気な希沙さんなんて、らしくないですよ。強気で皆を引っ張っていってくれないと!そんな希沙さんに俺は憧れたんですから」
優しく笑って私の背中を押してくれる。

