でも、まぁ…。

美香子にはメールで教えるつもりではあったけど。


「で?」

「…えっ。」

「えっ。じゃないわよ。」

「なっ何が…?」

「はぁ?帰りはどうだったのよ。」

かえり、カエリ、KAERI…あっ!帰りですかっ!

「帰りは……



―――――――……。


「にっ…荷物もつよ。」


手を向けられた。


「えっ…えっと、悪いよ!」


何だかさっきあんな大胆な事をしたのに、恥ずかしくなった。

すごく嬉しい。

けど…やっぱり、どこか恥ずかしい。

何だか、目が回ってるみたい。


「…俺が持ってあげたいんだけど。…ダメかな…。」


保坂くんは顔を真っ赤にして手をさっきより強く差し出してくれた。

私の事を精一杯思っててくれてるのが伝わって涙がでそうだよ。