「えっ…。」


私ったら気付かないくらい浮かれてたのかな。

なんか恥ずかしい。


「あんた誰?」

「えぇ!」


実の姉に忘れられちゃった。

あれ、私ってお姉ちゃんの何なんだっけ?

「うそうそ。ってか保坂くんって誰なの?」

「そっそれは…。」


自分でも、自分の顔が赤くなるのがわかる。

名前出すだけで意識しちゃうよ。

なんか、本当に…今の私って誰なんだろう。


「彼氏か。」

ドキッ!

「ななな、なんで!?」

「あんたってわかりやすいよね。」

「えぇ。」

「名前聞いただけで赤くなるとは、面白いなぁ。」

「赤くなってないもん!」

「まるでたこのよーに。」

「赤くないもん!」


赤くなんてない。