こいべた

 



えっ。


教室には、美香子と保坂くんの姿。

しかも、運悪く会話を聞いてしまった。


すっ好きって言ってたよね…。

うん、って頷いてたよね。

あっあれあれれ?

私、いちゃいけないっ!


「え…。」

「あれ…。」

「あっあの、ごごごごめんなさい!」


私は走り去っていた。




「はぁはぁはぁ。」

膝に手をついて呼吸を整える。

私ってば、邪魔しちゃったよね。

てゆーか…、美香子と保坂くんお似合いだったな。


私は何を考えてたんだろう。

告白?

告白なんてしなくてよかったんだ。

だってあの2人は両思いであって、私なんか邪魔で…。

フられるより良かった、それに告白なんかしてたら美香子が嫌な思いするだろうから。