「ーーーっ!!!」

あからさまに動揺しだす龍也。

…何だ?

「龍也…?」

「あっ、わっ、悪りぃ!!俺…その…」

「ん?」

落ち着けよ、と言うように優しく聞き返す。


「俺っ…蓮様じゃ無くてごめん…」

…えっ?

「晴、何回も蓮様の名前呼んでたし、俺、期待外れだったなって…。」

知らなかった。
自分が無意識に蓮の名前を呼んでいただなんて。

龍也に悪い思いさせたな…。


「それに俺…」

「うん?」









「晴に、欲情したっ…」










「……へっ?」



龍也が…?

俺に、欲情??

「寝てるお前が、あまりにも色っぽいから…」

「たつーーー…」

「…何つってなっ(笑)嘘に決まってんだろぉ?
んな真剣な顔すんなよバーカッ」

けたけた笑だす龍也。

「はっ…ははっ(笑)だよなぁ~…」

それにつられるかのように俺も一緒になって笑う。

「ほら、まだかなり熱あんだろ?
早くそれ食ってねとけっ!」

本当にまだ身体がだるいため、ありがたくその言葉に従う事にした。

でも…。


あの言葉は、俺には冗談とは思えなかった。

それくらい龍也は真剣な顔をしていたからーーー。


それに、

なぁ龍也。





何でまだ目ぇ合わせようとしないんだ…??