いろんな模擬店を見て回りながら、あたしはアイツのことを考えてた。


あの日からずっと、本当に会話しない日々が続いて。


登下校もしなくなって。


………あたしたち、もう元の関係には戻れないのかな?


このまま意地を張り続けたら、本当に元には戻れないと思う。


………そんなの、嫌だ。


あたしは……素直じゃないし、馬鹿だし、最低な人間だけど。


それでもアイツと一緒にいたいよ………。


「……ね、これ、美味しそうじゃない?
……どうしたの?具合悪い?」


友達が心配そうな顔をして、あたしの顔を覗きこんできた。


「え?……あぁ、なんでもない……」


“もういいの!”とか言っといて、アイツのこと考えてたなんて言えないもん。


「………本当に大丈夫?顔色悪いよ?」