あたしが問い詰めたら、渋々という形で答えてくれた。


「……………」


………え?


「………そっかぁ。あの子か。あの子は可愛いもんね」


あたしはアイツにニコッと微笑む。


………神様は不公平だと思う。


あたしは、なにか悪いことをしたでしょうか?


アイツを好きなことが悪いのですか?


………どうして、あたしには振り向いてくれないの?


どうしてあたしを、こんなに苦しめるの?


………敵いっこないじゃない。あの子には。


アイツが好きになったのは………クラス一可愛い、あの子だった。


………あたしは、好きになってはいけないのでしょうか?


夏。


暑いけど、楽しいことがたくさんある季節。


そんな季節に、あたしの想いは粉々に砕け散った。


………好きになってごめんなさい。


だからこれ以上、あたしを苦しめないで。


………夏。


あたしは、自分の想いを心の奥底に閉まった。