◎気付いた気持ち

普段から料理をしている麻耶のおかげで、パウンドケーキ作りは案外スムーズに進み残りはオーブンで焼くだけになりました。


「よしっ!後は焼き上がりを待つだけね。」

「楽しみだねー(笑)」

「キレイに出来てると良いな…」


「大丈夫よ!さっ待ってる間少し休憩しましょ。」

麻耶の提案で三人は一度キッチンから離れリビングに向かい、お茶をご馳走になりました。


「ところで、美奈ちゃんは誰にあげるの?」

「クラスの子です、前にパソコンの授業の時に私にパソコンを教えてくれたから…お礼にと思って(笑)」


「へぇ~」

相槌をうちながらも顔はとぉ~ってもにやけている麻耶に…


「せっ先生に頼まれたから教えてくれただけですよ!………でも、浩多郎くんってスゴいんですよ!おんなじキーボードを叩いてるのに私と違って指がキーボードの上で踊ってるみたいだったんです(笑)」