◎気付いた気持ち

しばらく他愛もない話をしながら歩いていると…先に浩多郎の家が見えてきました。

「あっ…」

自分の家に着いたことを知らせようと隣を見ると…美奈は何か見つけたように一点を見つめたまま動きませんでした。

「妥巳…「おばあちゃん!」


言葉を途中で遮られた浩多郎は一目散に走っていく美奈を呆然と見送りました…


美奈に“おばあちゃん”と呼ばれた女性は向かってくるかわいい孫に手を降って笑顔で出迎えていました。