*誠哉side





「お前さ〜、絶対好きだろ?」



祐也にあの日から毎日のように
好きだろ?ばかり聞かれる。


「わかんねー」


本当に分からない。


キスした事も、体を触った事も
何も本当に覚えてない。



「まだ、ひきずってんるわけ?…百合の事」



久しぶりに出てきた名前に
動揺してしまう。



「………………」


俺は黙り込んでベッドに倒れる。


「俺は彩名ちゃんの方がいいと思うけど?」


って祐也は言う。



百合というのは元カノで
俺がふられた人。


最近では、忘れかけている。


「いいのかな?……百合と同じように傷つけそうだから」



「あれはお前悪くねーじゃん、百合が勝手に…」



――――――ピーンポーン



祐也が喋ってるとチャイムが鳴り
話が途切れた。


「祐也、出て」


俺は立つのがめんどくさかったから
祐也に頼んで
ベッドの上で彩名ちゃんの事を考えていた。



携帯電話は投げたきり
取りに来ないし

謝らないといけないと思っても
なかなか言葉は見つからないし





って、思っていると