「はぁ……、暑っ」



肌に突き刺さるような暑さのなか、あたしは学校帰りにいつも寄る、海に来ていた。


いつも座る、堤防の近くに向かうと。





「え…、」




堤防に白に近い金髪で、180㎝近くありそうな長身の男が立っていた。




「………ちぇっ、」



小さな声でそう呟いて、足元にあった小さな石を蹴飛ばした。


するとその石は、男のところまで飛んでいった。




「………あ、」




その石に気づいたのか、男はこちらをふとみた。





その瞬間、あたしは固まった。