「───まこより、っと…」 紙を滑らせていたペンを机におき、紙を封筒に入れた。 そして、封筒に宛先を書き、切手を貼る。 出しに行くのは、あとでいいかな。 「ままーっ、」 「どうしたの?季唯」 「ぱぱにおてがみー?」 膝に抱きついてきた息子は、今年で4歳。 ………季唯はまだお父さんにあったことがない。 「ぱぱにいつあえるのー?」 「んー?ぱぱはねぇ…」 季唯の目線に合わせるように、腰を下ろす。