又三郎が叫び続けるのもかまわず
腰を動かすと思いのほか
早く射精した。

俺は又三郎の背中に
覆いかぶさるようにたおれた。

「痛い。うう。痛いよ。」

俺は摩羅を引き抜いて
又三郎の肛門を調べた。

自分の精液が
あふれているのを見ると
みょうにしらじらとした心もちになった。

そして肛門は裂けて血が出ていた。
すぐに呪文を唱えると
傷は癒えた。

「やっぱり痛いだろう。」

「うん。でもすぐ治してくれるから
よかった。」

俺は毛布を二人の体に掛けた。

「寒いな。」

又三郎の体は冷えていた。
俺は背中から又三郎を抱いて、
両足で又三郎の体をはさんだ。

昔、qをこうしてあたためてやった。
そのもっと昔、
俺がこうしてあたためられたことがあった。

「子供の頃、俺が熱を出したとき、
兄者が看病してくれた。

俺は寒くて、寒くて、
兄者はありったけの布団を
掛けてくれたんだけど
山のように布団を掛けても
まだ寒かった。

そしたら兄者は、
布団を少しどかして、
自分が俺の布団に入って、
こうやって体であっためてくれたんだよ。

その時は、湯船に漬かっているように
気持ちよくて、一晩寝たら、
熱もすっかりひいてたよ。」

「僕も、今気持ちいいよ。」

又三郎は俺の腕をさらに引き寄せた。
又三郎がかわいくて仕方なかった。