朝、現場に出ると
またもやニカイアが
長ったらしい髪を
そのままに突っ立ていた。
「ニカイア、
髪を結べと言っただろう。
結ぶか、切るか、
どうにかしろ。」
ニコルが叱る。
ニカイアはまたもや
だんまりを決め込む。
「なぜ、黙ってるんだ。
何か言え。」
ニカイアは
とくに反抗する
というわけでもなく、
ただそこにいないかのように、
相手の関心が
自分から去るのを
待っているようだ。
ニコルは何も言わないが
怒り心頭のようだった。
腰にぶら下げている
道具入れのなかから
鉄のはさみを取り出した。
ニコルはすばやく
ニカイアの髪をつかみ、
はさみを入れようとした。
「やめろ。」
ニカイアが初めて声を発した。
その時、白く輝く炎が
燃えたのだった。
「熱っ!!」
ニコルがはさみを落とした。
手に軽く火傷を負ったらしい。
魔法だ。
ニカイアの攻撃魔法だった。
「君たち、やめろ。」
珍しくトラビスが口を出してきた。
「ニコル、
相手の同意を
得ないまま無理やり
髪を切るのは暴力だ。
ニカイアも、
だからといって同胞に
攻撃しちゃだめだ。」
ニコルは驚いていたが、
トラビスの言葉に
我を取り戻し、
自分の火傷した手に
回復魔法をかけた。
ニカイアは相変わらず、
またぼんやりと
この世界を見ている。
俺は地面に落ちた
はさみを拾った。
「なあ、ニカイア、
俺がいかした髪型に
してやるよ。
その髪の長さは残したまま、
じゃまにならないような。
それでいて
すっげーいかした
髪型があるんだ。」
髪を結ぶの結ばないので
毎日いさかいが起きるのは
無益だ。
トラビスはニコルの
肩をたたいた。
二人は作業現場に戻った。
またもやニカイアが
長ったらしい髪を
そのままに突っ立ていた。
「ニカイア、
髪を結べと言っただろう。
結ぶか、切るか、
どうにかしろ。」
ニコルが叱る。
ニカイアはまたもや
だんまりを決め込む。
「なぜ、黙ってるんだ。
何か言え。」
ニカイアは
とくに反抗する
というわけでもなく、
ただそこにいないかのように、
相手の関心が
自分から去るのを
待っているようだ。
ニコルは何も言わないが
怒り心頭のようだった。
腰にぶら下げている
道具入れのなかから
鉄のはさみを取り出した。
ニコルはすばやく
ニカイアの髪をつかみ、
はさみを入れようとした。
「やめろ。」
ニカイアが初めて声を発した。
その時、白く輝く炎が
燃えたのだった。
「熱っ!!」
ニコルがはさみを落とした。
手に軽く火傷を負ったらしい。
魔法だ。
ニカイアの攻撃魔法だった。
「君たち、やめろ。」
珍しくトラビスが口を出してきた。
「ニコル、
相手の同意を
得ないまま無理やり
髪を切るのは暴力だ。
ニカイアも、
だからといって同胞に
攻撃しちゃだめだ。」
ニコルは驚いていたが、
トラビスの言葉に
我を取り戻し、
自分の火傷した手に
回復魔法をかけた。
ニカイアは相変わらず、
またぼんやりと
この世界を見ている。
俺は地面に落ちた
はさみを拾った。
「なあ、ニカイア、
俺がいかした髪型に
してやるよ。
その髪の長さは残したまま、
じゃまにならないような。
それでいて
すっげーいかした
髪型があるんだ。」
髪を結ぶの結ばないので
毎日いさかいが起きるのは
無益だ。
トラビスはニコルの
肩をたたいた。
二人は作業現場に戻った。

