………あの静かな、寂しい王の間に…… …………彼女も…。 「―――なあ、ルア…」 城の姿を見据えたまま、キーツはルアの背中を撫でた。 「―――あの城に…お前の御主人がいるのが………分かるか…?」 ………彼女はあの夜………死んだ。 ………未だに、信じられない。 ………今でもあの日々の様に……城の裏手にある花畑の手前にいる様に思えてならない。