「―――…うー…外は冷えるぜ………おいトウェイン、そこの毛布よこしてくれー…………あ?」

ソファの背も垂れから覗いていた小さな背中が、そこに無い。
後から恐る恐る近寄って覗いて見ると………あ…いた。

いつの間にやら横になり、寝息をたてているトウェイン。

……酔い潰れたか?

人の部屋で寝るなよ、と呟きながら、背も垂れからぼーっとトウェインを見下ろす。


「―――……男の部屋で女が無防備に寝やがって………襲われても仕方ねーぞ―…?」


………熟睡しているのか、起きる気配は無い。

ジスカは深い溜め息を吐いた。


………信用してくれているのだろう。

それは嬉しい。だが………その反面酷く虚しい。


こいつは、昔から変わらないな。

苦笑しながら、再びトウェインを見詰めた。

………真っ白な肌。解けかかった長い金髪。よく見たら長い睫毛。………眉間に皺をよせてなけりゃあ可愛い筈なんだが………。



………ジスカはただじっと、見詰めていた。



…飽きるはずが無い。







………ゆっくりと…。

……トウェインの寝顔に………顔を近付けていった。