亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~



「はあああぁぁ!!」

「やあぁっ!!」



十数人に囲まれ、気合いと共に四方八方から刀身が弧を描いて振り下ろされる。


「――遅いっ」

舌打ちをし、トウェインはその内一本を寸前で避け、背後に迫っていた数本の剣を回し蹴りで払った。
くるくると宙を回転する剣を掴むや否や、すぐ前まで迫っていた兵士に投げ付けた。

剣は真っ直ぐ飛び、抜刀しようと構えていた兵士の鞘に突き刺さった。

中で引っ掛かって抜けない。

「―――うわっ……!?」


剣が抜けずに焦っていた兵士は、自分よりも遥かに小さい身体に引き寄せられ、思い切り投げ飛ばされた。

そのまま周りの兵士達に突っ込み、数人が二次被害に遭った。




トウェインはパンパンと手をはたき、グルリと周りを睨み付けた。

剣を構える兵士達はトウェインを取り囲み、じりじりと間合いを詰めて来る。





「………道を開けろ。これでは進めない…」

そう言って、トウェインは兵士達の殺気を尻目に前へ歩き始めた。

………戸惑う兵士達。

切り掛かろうと思えばすぐにでも剣を振れるのだが……この妙な堂々とした威圧感に押され、剣を構えながらも半ば仕方なく道を拓いていく。