亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~


―――『0の師団』


それは、他のどの師団とも混じりあわない異質な師団。


国家騎士団の影の部分と言ってもいい。

最高戦闘力を誇る、先鋭部隊だった。

見栄えの良い白の軍服と違い、その師団だけ灰色の地味な軍服だ。
魔獣の皮から作った軍服だとかで、暗殺や奇襲に最適な“闇溶け”という能力を使えるらしい。





先鋭部隊の主な任務。
それは。












……………魔の者達の虐殺だった。

何年か前から、フェンネル王52世が命じていたことだ。

狂王は相変わらずその虐殺を命じ、何を考えているのか、魔の者の血を集めていると聞く。


………そういった狂王からの醜い命令は、全て先鋭部隊が行っていた。
その他は、他国からの侵入者の捕殺。特に戦争大国バリアンからの密偵が多いため、その駆除にあたっている。




つまり、汚れた仕事ばかりなのだ。


危険で、いつ死んでもおかしくない、影の任務。










…入るなら、そこしかない。
ゴーガンはそう思った。









先鋭部隊の長が、総隊長であることには驚いた。

表と裏、どちらも同じ長がうまくまとめていた。




………強い。
最初の印象がそれだった。