亡國の孤城 ~フェンネル・六年戦争~







同意したのは、ほんの僅かな人数だった。

それでいい。

独りでもやる気だった。

同意してくれる人間がいるだけでも、有り難いことだった。


少人数で塔を抜けだし、沈黙の森をひたすら走った。

“闇溶け”は絶対に解かないこと。
死ぬまで、解いてはならない。

ゴーガンはそう命じた。

















もう、後には退けない。





退くつもりなど、最初から無いのだ。















月明りも無い闇夜。

何処を見てもしんと静まり返り、冷たい夜気に身を縮ませて眠りについている。













…………ベルトークや総隊長はこの場にいない。

自分だけ。


自分だけが、走っている。


群れから外れた一匹狼が、全てに背を向けて。

走る。







一匹狼は、走る。


























俺はいつから、こんな人間になったのだろうか。