マリアの部屋のドアの前で、トウェインは迷っていた。


………訪ねるか…やはり止めておくか………しかしここは…………………真意を確かめるべきだろう。



トウェインはつい先日の襲撃から、ずっと気になっている事があった。

トウェインは意を決して、ドアをノックした。


………返事は無い。



トウェインは首を傾げた。
………訓練にでも行っているのだろうか。しかし今地下の訓練所は第2部隊と第3部隊が使用中だ。

………では何処で……。


と、頭を巡らせていると……中から…。


「―――今なんかノックみたいな音しなかった?」

と、何故かイブの声が聞こえた。


………トウェインはドアの取っ手を掴んだ。

「―――うん。多分隊長だよ。この呼吸音は」

「―――あら、そうなの?」

「―――あはは~嘘だぁ―!だって隊長は今日、夜は見回りだから今は仮眠中でしょ~!そんな時でもなきゃ、こうやってお菓子を食べれないじゃ…」

「食うな馬鹿共!!」

眉間に皺を寄せ、トウェインはバーンと思いっ切りドアを開け放った。

「うわあああああ!?隊―長―!?」

イブは反射的にイスを盾にした。

「だから言ったのに……」

ダリルは溜め息を吐いた。