「何故………総団長は………この様な………!」
全員が動揺を隠しきれず、悔しそうに両手を握り締めていた。
兵士達にも、何故総団長であるクライブが反逆を起こしたのか、皆目見当も付かない様だ。
「………総団長と幹部のベルトーク、ゴーガン……その部下の先鋭部隊らが退避していくのを見ました。………………また…いつ城を奪いに来るか………」
今の国家騎士団は完全に統率力を無くしていた。
長であるクライブの反逆が効いたのだろう。彼らの目には悔恨の念と悲しみ、激しい憎悪………そして、困惑が滲み出ていた。
彼らを導くものは、今や何一つ無い。
城の中にも入れない。王族も皆、殺されてしまった。
国は滅んだも同然だった。
フェンネルはこの日………………亡國と化したのだ。
王のいない国。
亡國以外の何ものでも無い。
そんな滅びた国に………この城はそびえ立つ。
無人の城。
空しく輝く、亡國の孤城。
城を手にした者が、国の象徴となる。
………クライブはまた……この城に来るだろう。城を壊す気であるかもしれない。
全員が動揺を隠しきれず、悔しそうに両手を握り締めていた。
兵士達にも、何故総団長であるクライブが反逆を起こしたのか、皆目見当も付かない様だ。
「………総団長と幹部のベルトーク、ゴーガン……その部下の先鋭部隊らが退避していくのを見ました。………………また…いつ城を奪いに来るか………」
今の国家騎士団は完全に統率力を無くしていた。
長であるクライブの反逆が効いたのだろう。彼らの目には悔恨の念と悲しみ、激しい憎悪………そして、困惑が滲み出ていた。
彼らを導くものは、今や何一つ無い。
城の中にも入れない。王族も皆、殺されてしまった。
国は滅んだも同然だった。
フェンネルはこの日………………亡國と化したのだ。
王のいない国。
亡國以外の何ものでも無い。
そんな滅びた国に………この城はそびえ立つ。
無人の城。
空しく輝く、亡國の孤城。
城を手にした者が、国の象徴となる。
………クライブはまた……この城に来るだろう。城を壊す気であるかもしれない。

