根元から折れた木々や瓦礫の山から、次々に姿を現す者達。
フェンネルの緑の紋章が入った真っ白な軍服。足や腕を負傷し、剣をぶら下げてよろよろと集まって来るのは皆、国家騎士団の兵士達だった。
城内と城外で兵士達は分かれて警備をしていたらしい。
城内にいた兵士のほとんどは惨殺されていた筈であるから、今キーツの周りにいるのは皆城外にいた者達だろう。
それぞれの団の上司を無くした兵士達は、この一瞬にして荒廃してしまった土地の中で行き場も無く彷徨っている時に、侯爵であるキーツの姿を見つけたのだった。
「―――ゲイン侯爵様…!」
「これは………侯爵様……よくぞご無事で…!」
「侯爵様だ…!……オーウェン様もおられる…!」
「………ゲイン様!」
続々と、騎士団の生き残りが集ってきた。
全員がキーツを囲む様に並び、深々と頭を下げていた。
キーツはその場で立上がり、呆然と兵士達面々を眺めた。
「………一体………城内で何があったのか………総団長が反逆を起こしたのは分かっているのですが……この有様は…」
「………辺りを探したのですが………ゲイン様とヴァンニ様の他は…………殺されている模様です……」
フェンネルの緑の紋章が入った真っ白な軍服。足や腕を負傷し、剣をぶら下げてよろよろと集まって来るのは皆、国家騎士団の兵士達だった。
城内と城外で兵士達は分かれて警備をしていたらしい。
城内にいた兵士のほとんどは惨殺されていた筈であるから、今キーツの周りにいるのは皆城外にいた者達だろう。
それぞれの団の上司を無くした兵士達は、この一瞬にして荒廃してしまった土地の中で行き場も無く彷徨っている時に、侯爵であるキーツの姿を見つけたのだった。
「―――ゲイン侯爵様…!」
「これは………侯爵様……よくぞご無事で…!」
「侯爵様だ…!……オーウェン様もおられる…!」
「………ゲイン様!」
続々と、騎士団の生き残りが集ってきた。
全員がキーツを囲む様に並び、深々と頭を下げていた。
キーツはその場で立上がり、呆然と兵士達面々を眺めた。
「………一体………城内で何があったのか………総団長が反逆を起こしたのは分かっているのですが……この有様は…」
「………辺りを探したのですが………ゲイン様とヴァンニ様の他は…………殺されている模様です……」

