「――――――う」
声は、扉の前で構えていた兵士だった。
全員の視線がその兵士に集中し、そして真っ青になった。
兵士の額から後頭部へ、巨大な剣が貫いていた。
剣は扉の中央の僅かな隙間から伸びていた。
貫いていた剣はそのまま、垂直に下へ降りた。
ズズズ……。
肉と骨を断つ不気味な音。
剣が引き抜かれた瞬間、真っ二つになった兵士は血飛沫を上げて崩れた。
―――……バンッ……!!
巨大な扉が左右に大きく開かれた。
真っ暗な深い闇から、魔獣ライマンが現れた。
「うわああああああ!!」
一人の大臣が恐怖で叫び声をあげると同時に、謁見の間は一気に混乱が渦巻いた。
騎士団の兵士達はライマンに剣を振りかざす。
しかしライマンは相手にしようともせず、その後ろでパニックと化している大臣達だけを狙っている様だった。
暗がりから、数人の人影が浮き出てきた。
巨大な片刃の剣を肩に背負った大きな男と、長い細身の剣を握った優男。
この二人がふいっと指を振ると、多くの敵兵士が前に出た。

