後ろにいた筈の獣は“闇溶け”で暗がりに入り、いつの間にか前へ移動していたのだ。
前後を取られた。
ルアは立ち止まり、呻き声をあげて威嚇する。
背中のローアンは震えていた。
………どうなるのだろう。
ここに来るまでたくさんの死体を見た。
………私もあの様に………。
―――ザシュッ。
生々しい音が聞こえたかと思うと、ルアの足下に獣の頭が横たわった。
獣達はルアからその真後ろにいる人間に警戒しだした。
ローアンが見上げると、そこには血だらけの剣を握った大柄な男がいた。
ローアンは大きく目を見開いた。
「―――…ゲイン侯爵………!!」
キーツの父が、肩で息をしながらそこにいた。
「………ローアン様……ご無事で……。………王の元へお急ぎ下さい…」
ゲイン侯爵はルアとローアンを通り越し、黒い獣の前へ出た。
「………ゲイン侯爵……貴方も早く…」
「私はここで足止めを致します。………その間に……。お気をつけ下さい。先程敵の兵士が何人も謁見の間へ向かいました。どうにかしてその軍勢を越え、王の元へ………!」
飛び掛かってきた獣に剣を振った。獣は刃を上手く避け、再び後退した。
前後を取られた。
ルアは立ち止まり、呻き声をあげて威嚇する。
背中のローアンは震えていた。
………どうなるのだろう。
ここに来るまでたくさんの死体を見た。
………私もあの様に………。
―――ザシュッ。
生々しい音が聞こえたかと思うと、ルアの足下に獣の頭が横たわった。
獣達はルアからその真後ろにいる人間に警戒しだした。
ローアンが見上げると、そこには血だらけの剣を握った大柄な男がいた。
ローアンは大きく目を見開いた。
「―――…ゲイン侯爵………!!」
キーツの父が、肩で息をしながらそこにいた。
「………ローアン様……ご無事で……。………王の元へお急ぎ下さい…」
ゲイン侯爵はルアとローアンを通り越し、黒い獣の前へ出た。
「………ゲイン侯爵……貴方も早く…」
「私はここで足止めを致します。………その間に……。お気をつけ下さい。先程敵の兵士が何人も謁見の間へ向かいました。どうにかしてその軍勢を越え、王の元へ………!」
飛び掛かってきた獣に剣を振った。獣は刃を上手く避け、再び後退した。

