鍛えぬかれた戦士達の無惨な亡骸を見詰め、アレクセイは顔をしかめる。
――いや………まさか……。
「―――キーツ様………私の後ろに」
「………父上達は……大丈夫かな……。………広間へ行こう。……式はそこで始まる手筈だった…」
二人は走った。
あちこちから悲鳴が聞こえる。
今にも消えそうな蝋燭の明かりが、血だらけの城内を淡く照らしていた。
広間の扉は開いていた。
手を掛けて開けた途端、隙間から生暖かい籠った空気が漏れた。
………血の臭い。それもかなり濃い。
そっと中を覗いたアレクセイの表情が、一瞬で険しくなった。
「………キーツ様………無理をしないで下さい。……嫌なら入らなくとも宜しいですから…」
キーツも隙間から中を覗いた。
最初に目に飛び込んできたのは、顔半分が無い人間だった。
バッとキーツは目を逸らし、込み上げて来る吐き気を抑えた。
「………酷い…」
広間は死体だらけ……と言うより、身体の破片だらけだった。
白かった筈の床は真っ赤で、シャンデリアは返り血の滴を垂らしている。
風も無いのに、ランプがゆらゆらと揺れていた。
――いや………まさか……。
「―――キーツ様………私の後ろに」
「………父上達は……大丈夫かな……。………広間へ行こう。……式はそこで始まる手筈だった…」
二人は走った。
あちこちから悲鳴が聞こえる。
今にも消えそうな蝋燭の明かりが、血だらけの城内を淡く照らしていた。
広間の扉は開いていた。
手を掛けて開けた途端、隙間から生暖かい籠った空気が漏れた。
………血の臭い。それもかなり濃い。
そっと中を覗いたアレクセイの表情が、一瞬で険しくなった。
「………キーツ様………無理をしないで下さい。……嫌なら入らなくとも宜しいですから…」
キーツも隙間から中を覗いた。
最初に目に飛び込んできたのは、顔半分が無い人間だった。
バッとキーツは目を逸らし、込み上げて来る吐き気を抑えた。
「………酷い…」
広間は死体だらけ……と言うより、身体の破片だらけだった。
白かった筈の床は真っ赤で、シャンデリアは返り血の滴を垂らしている。
風も無いのに、ランプがゆらゆらと揺れていた。

